所長ブログ

科目別税務調査対策-人件費関係

投稿者: shigeru yamada [ 2014 年 9 月 24 日 ]
カテゴリ: 税務調査

昨日は家族でお台場へ行ってきました。

子どものオモチャを買うためにトイザらスへ!

様々なオモチャがあり迷いましたが、今回は機関車トーマスの木製レールとトーマス&パーシーの電動模型、ついでに砂場遊びセットも購入。

子どもの為に選んだつもりですが、複雑なレールを組めたりと意外と大人でも夢中になれる要素が満載です。

帰って早速組み立てて遊ばせましたが、線路を走っているトーマスを掴んだり投げたりレールを破壊したり。。。

まだ少し早かった様です(-“-)



今回は税務調査の中でも重要な「人件費関係」についてご説明させて頂きます。

主な論点は下記となります。

① 架空の人件費は含まれていないか
 ⇒ タイムカードや机の数、給与の振込の状況等から架空の人件費が含まれていないかを確認します。
   タイムカードがなく、給与の支払いも現金支給の場合には、調査当日に会社に居てもらうなどして、従業員の勤務の実態を説明できるようにして下さい。
   親族へ給与を支払っている場合(非常勤役員へ対する少額の報酬や在宅勤務に対する少額のバイト代を除きます)には特に問題となりやすいので、勤務実態や任せている業務内容など、明確に説明できるようにご注意下さい。  
   尚、勤務実態があっても、親族へ対する報酬が他の従業員と比べて高額な場合には、なぜ高額なのかも確認されることになります。

② 外注費の中に本来は給与となる者への支払いが含まれていないか
 ⇒ 本来は「給与」として処理すべきところを「外注費」として処理しているケースがあります。
   消費税と源泉所得税の負担を免れるためですが、会社の支配下で業務を行っている者へ対する支払は原則給与となりますので、支払内容や勤務実態を確認します。
   業務委託契約書があるだけでは「外注費」とはなりませんので、契約内容や勤務実態に問題がないか等、事前に確認しておく必要があります。

③ 現物給与の支給がある場合には、適正に源泉徴収されているか
  ⇒ 例えば10万円を超える交通費の支給や寸志・心づけの支給、社員旅行の代わりに支給する旅行券などは、受給を受けた者の給与として源泉徴収の対象となります。
    
④ 年末調整及び毎月の源泉徴収は適正に行われているか
  ⇒ 年末調整の実施の有無や計算の整合性、毎月の源泉所得税の計算が間違っていないかを確認します。
    扶養控除申告書という書類を従業員毎に保管しておかないと、毎月の源泉所得税額が「甲欄」から「乙欄」へ変更となり、源泉所得税の徴収漏れを指摘されます。
    「乙欄」は源泉所得税の金額が大きくなりますので、扶養控除申告書の整備に問題がないかを確認して下さい。

⑤ 退職金の支給に問題はないか
  ⇒ 退職金規定や取締役会議事録(又は株主総会議事録)、退職所得の受給に関する申告書の整備に漏れがないかを確認します。
    退職所得の受給に関する申告書がない場合、退職金額の「20.42%」を源泉徴収する必要があり、源泉徴収漏れを指摘されるケースが多い様です。
    退職金は金額が大きくなりがちですので注意が必要です。

⑥ 過度な福利厚生は行われていないか
  ⇒ 月に1度の慰労会や歓送迎会、忘年会や新年会で居酒屋に行く程度は問題ありませんが、高級クラブでの飲食、特定の社員のみが参加するゴルフ、高級クルーザーでの周遊や、高価な社員旅行など、一般的ではないと思われる福利厚生を行うとその社員の給与や賞与とみなされて、源泉所得税の徴収漏れを指摘されてしまいます。
    役員の賞与と認定されれば会社の損金とは認められなくなりますので、特に注意が必要です。


以上、他にも留意点はありますが代表的なものを列挙させて頂きました。



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